2007年8月4、5日 一泊二日で富士山登山をやってきました。
もともとはほとんど家に帰れない僕が、息子達と一緒に夏の思い出にと
家族行事で企画していたものだったんですが、どんどんと話しがすすんで
いろんな方に呼びかけて大勢で登ろうという事になり、なんと総勢70名以上の
大行列で富士山に登ってきました。
登山を通じて親子の絆を深めようと企画したのですが、いろんな方から
帰りの車の中や家に着いてからたくさん話しをすることができましたと
嬉しい報告を頂きました。
今回、先頭を歩くのは事故で両足を失ったにもかかわらず、プラス思考を
超越したプラス思考の持ち主『島袋勉』さん。
義足をつけてホノルルマラソンなどにも参加する方です。
そして、仲良しのてんつくマンも『ええなぁ~おれも登りたい』ということで
一緒に登ってきました。
5合目で出発式を終えて、いざ登らん!富士の山!
富士山は岩だらけの山で足元はすごく悪かったです。
15時ぐらいから登り始め、約3時間かけて新7合目に到着。
この日はここで一泊し、次の日朝の(夜中?)3時ぐらいから登山を開始します。
…山小屋はほんとに狭かったです。
タタミ2畳のスペースに4人が寝るんです。
横の人が知り合いとは限りませんから大変です。
寝返り打てない、イビキかけない、おならもできない。。。
寝たような寝てないような…うつらうつらで夜中の3時から登山開始。
ヘッドライトをつけて登るんですが、真夏といえどもやっぱり夜の富士山は
寒かったです。
雨が降らなかったのですごく助かりました。
そして5時を過ぎたころ…
頂上でのご来光は拝めませんでしたが、山の尾根から顔を出した太陽に
なんだか体の疲れも吹き飛びました。
こちら長男の大和、初めから最後まではしゃぎまくってました。
どこにそんな体力があるのだろう…父親ながら不思議です。
次男の日向、今回最年少で一年生での参加。
やはり体が小さいせいか高山病にもかかりやすいらしく、途中で吐いたりも
していましたが、島袋さんを見て頑張らなくてはと思ったのか、自分の足で
頂上まで登りました。
うちのスタッフのあんちゃん。
今回は子供達の子守りがメインの仕事です。
富士山登山で少しは体重を減らせると思っていたらしいのですが、山で食べる
カレーやおにぎりがよほど美味しかったのか、合計15時間も歩いたのに
2kg太ったらしいです。アホでしょ。。。
そしてついに山頂到着!
長い長い道のりでしたがなんと清々しいこと。
最後は僕らが先に到着して島袋さんを出迎える形にしました。
実は島袋さん途中で片方の杖が折れてしまったらしいのです。
でもそれを修理して最後まで両手と両義足のみで登頂しました。
本当に感動しました。
皆が涙しました。
島袋さんが顔を真っ赤にして登っている姿を見ると『きつい』なんて言葉が
出てきません。
島袋さんを見て子供達が必死に頑張ります。
そんな子供達を見て親たちが必死に頑張ります。
僕の狙いはそこにありました。
こんなにきつい登山なのに誰も頑張れなんて言葉をかけなくてもがんばる。
みんなできつさと達成感を共有したとき、感動が生まれ仲間ができました。
今回参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。
そして島袋さん、本当にたくさんの感動をありがとうございました。
最後に島袋さんに聞いた一言。
中村『事故で両足がなくなったとき何を考えましたか?』
島袋氏『身長が高く出来ると思いました』
…これには言葉を失いました。
プラス思考というレベルじゃないですよね。
『両足がなくなったからこそマラソンをやろうと思った。
両足がなくてもホノルルマラソンを走れたから富士山に登ろうと思った。
今回富士山に登れたから今度はエベレストに挑戦しようと思う。』
笑顔で語る島袋さんは本当にかっこいい大人でした。
『夢をあきらめない』島袋勉